つまもと眼科 

739-0016 広島県東広島市西条岡町3-25
TEL: 082-423-9323
 
JR山陽本線 西条駅南口から歩いてすぐ
 
 

多焦点眼内レンズについて

遠近両用のレンズを用いた白内障手術を御存知ですか?

 
これまで白内障手術に使用されてきた眼内レンズは焦点が一箇所のみにしかなく、遠くか近くのどちらかにしかピントが合わない単焦点レンズでした。
 
 現在、遠くと近くの両方が見える『遠近両用レンズ』=『多焦点眼内レンズ』が日本でも2007年に厚生労働省の承認を受け、当院でも使用することができるようになりました。
 
また、当院は2017年12月より厚生労働大臣の認める先進医療施設に認定されました。これにより、「多焦点眼内レンズを用いた白内障手術」について、術前検査や術後の検査・診察に健康保険が適応されます。また、民間の生命保険と患者さんの間で「先進医療特約」の契約がなされていれば、手術費用の全額が給付されることとなります。
 


 
 多焦点眼内レンズを用いた白内障手術を行うことにより、遠くも近くもメガネがほとんど必要なくなり、裸眼での日常生活が可能になり、QOL(quality of life)の向上が期待されます。
 
 

手術の方法

 
手術の方法は、通常の白内障手術と全く変わりありません。ただし、手術の際に挿入するレンズの種類がかわってきます。白内障手術の詳細については白内障の項を参照してください。
 


 
注意点:手術中に思わぬトラブルなどが起きた場合、通常の単焦点レンズに変更する場合があります。また、トラブルの程度によっては、レンズの挿入ができないこともあります。
 

多焦点眼内レンズの手術の費用について

 
手術は保険適応外のため、全額自己負担となります。
料金は片眼30万円または35万円(消費税別)です。手術に用いる眼内レンズの種類により、手術料金が異なります。
 
 *公的な医療保険はききませんが、民間の生命保険などで手術一時給付金(一般的に片眼で5万円~10万円)が支払われる場合があります。
ご加入の生命保険会社にご相談されることをおすすめします。
 
*高額な医療費のため、確定申告をすることで所得税の控除を受けられます。領収書は大事に保管してください。
 
クレジットカード、分割払いでの支払いも可能です。
 
 
☆ 当院は2017年12月より厚生労働大臣の認める先進医療施設に認定されました。これにより「多焦点眼内レンズを用いた白内障手術」について、術前検査や術後の検査・診察に健康保険が適応されます。また、民間の生命保険と患者さんの間で「先進医療特約」の契約がなされていれば、手術費用の全額が給付されることとなります。先進医療が適用される方の場合、手術費用は379,365円(消費税込)となります。

 加入されている生命保険会社にご確認していただければ、簡単に確認できます。
 

*先進医療とは
先進医療とは、一般の保険診療で認められている医療の水準をこえた先進技術として、厚生労働省が認めた医療機関のみが実施できる医療のことです。

 

 *レーシックによる度数の調整も可能

多焦点眼内レンズの手術は通常の白内障手術と同様、術後に乱視や近視などが残ることがあります。
その際には、多焦点眼内レンズの効果を十分に発揮できないことがあるため、レーシック(レーザーを用いた近視矯正手術)によるタッチアップ(微調整)を行う必要があります。
 
この際の追加手術が必要な場合には別途費用がかかります(片眼につき5万円、税別)。必ずしもすべての方が必要となるわけではありません。
 
 

レンズの特徴

 
 
1.多焦点眼内レンズには大きく分けて2つのタイプがあります。
 
屈折型レンズ:レンズ光学部に遠用部分と近用部分が交互に設定されている。遠方と中間距離が見えたい人に向いているレンズ。長時間の読書や細かい字を読むときに眼鏡が必要になることもある。
 
回折型レンズ:回折現象(diffraction)により入射光を遠用と近用に配分する。遠方と近方にピントがあうが、中間距離が見えにくいと感じることがある。
 
両方のタイプに特徴がありますので、患者様のライフスタイルに合ったレンズを選択します。
 
2.多焦点眼内レンズは、片眼ずつの手術となりますが、両眼の組み合わせにより最大限の効果を発揮すると言われています。(もちろん片眼だけでも、遠方と近方の視力は得られます。)
 
3.単焦点レンズと違い、多焦点での見え方に慣れるまで、数ヶ月かかる方がおられます。
 
4.遠方での見え方だけでいうと、単焦点レンズのほうがコントラストなどが優れていると言われています。
 
5.近方の見え方は、日常的に老眼鏡が必要なくなるといえますが、しっかりと見るためには老眼鏡の補助が必要なこともあります。
 
6.レンズは一度挿入したら、終生取り出したり入れ替えたりすることはありません。
 

多焦点眼内レンズを入れないほうが良い疾患の例

 
緑内障による視野障害
黄斑変性症、糖尿病網膜症などの網膜硝子体疾患
角膜混濁
すでに白内障手術を受けておられる方
 
など
 
 
また、極度に神経質な方や、まだ白内障が軽度で視力(とくに近方の視力)の良い方には、今のところ当院ではおすすめしておりません。
 
さらに、もともと眼鏡や老眼鏡をかけることに抵抗を感じていない方の場合は、高額な自己負担を払って多焦点眼内レンズを選択しなくても、保険適応の単焦点眼内レンズにより、十分な視力の回復を得られます(白内障手術の項を参照下さい)。
 
ご自身のライフスタイルをよく考え、医師としっかり相談してどのような手術を受けるかを決めましょう。
 

術後の度数の微調整について(タッチアップ)

 
挿入する眼内レンズは患者さん個々人で度数が違います。
これについては術前にきちんと度数の検討を行いますが、手術後、場合によっては想定した度数と違ってしまうことがありえます。
 
 
白内障手術単独では、乱視や近視の矯正については近視矯正手術であるレーシックほどの精度ではできません。
元々の乱視などは残ることになります。また、予想しなかった乱視や近視の発生もあります。
 
この場合、多焦点眼内レンズを選択される患者様は、裸眼での生活を希望し手術を受けられるわけですから、通常のレンズ挿入の場合のように、眼鏡で矯正するというわけにはいかないかもしれません。
 
もしこのような状況になった場合、当院ではエキシマレーザーによる屈折矯正手術(LASIK:レーシック)を行うことができます。これにより想定した通りの度数に調整することができるのです。
 
レーシックについては、レーシック手術の項を参照してください。


 

*2014年夏にFM東広島で放送された番組から、パーソナリティの原さんとつまもと院長の対談「白内障と老眼の手術(多焦点眼内レンズ)」の内容をここで再掲しますので、参考にしてください。

 
 
Q: 老眼についての相談もあるかと思うんですが、まず老眼について教えて下さい。
A: だいたい45歳前後から新聞のこまかい文字や携帯電話の画面が見づらくなり、生活の中で不便さを感じる機会が増え、老眼(老視)を自覚するようになりますね。
 
Q:はい。
A:年齢と共にその水晶体が固くなったり、水晶体の厚みを調節する筋肉が衰えて調節力が下がり、近くにピントを合わせづらくなる、これが老眼(老視)です。
 
Q:もともと水晶体がピントを合わせてくれてるんですか。
A:そうですね。若い頃の水晶体はみずみずしくて弾力性があって、すばやくピントを合わせてくれているんです。もともと視力が良い方は、近いところを見る時にはこのレンズの役割をしている水晶体が厚みを変えて、近くが見えるようにピント調節をしています。
 
Q:近視がある人は老眼にはならない、ってよく聞くんですけど。
A:それは厳密には違いますね。
 
Q:違うんですか
A:老眼はすべての人がなります。老化現象ですから。ただし、近視というのは、もともとが近くにピントがあっている状態のことをいいますので、老眼になって、水晶体のピント調節の機能が衰えても、最初からピントは近くにあっているので、近くは見えるんです。
 
Q:では老眼になったら、遠くがよく見えているひとほど、近くが見えにくくなるということでしょうか。A:そういう理解でいいと思います。
 
Q:近視でメガネやコンタクトレンズを使っている人はどうなるんですか?
A:メガネやコンタクトレンズで遠くにピントを合わせてあるので、この状態ですと、老眼になったときには手元がみえないということになりますね。ですから、近くをみるために、メガネをはずして、ということになります。遠くがみえるようなレンズと、老眼に対応したレンズの両方の度が入っている、遠近両用のメガネを使ったりですね。
 
Q:遠近両方といえば、遠近両用というか遠くも近くも見えるという手術もあるって聞いたんですけど。
A:そうですね。どうしても老眼鏡を使うというのは何かと不便ですから、手術で何とかならないものかと考える方は多いと思いますので。
Q:老眼の手術ってどんな感じなんでしょうか?
A:現在はまだ本当に完全に老眼を治す手術というのはないんです。水晶体の機能すべてを元に戻すということはできませんから。
そこで、いろんなアイデアで老眼の「近くがみえにくい」ということに対してさまざまな種類の手術法がでてきています。
まずひとつのアイデアが、片方の目で遠くを見て、もう片方の目で近くをみるという、結構単純な考え方なんですけど、こういうのを「モノビジョン」といいます。
 
Q:片方ずつ使い分けられるものなんですか?
A:意外と慣れると大丈夫みたいです。なんか難しそうですけどね。そのための方法として、片方のみピンホール効果を利用した方法で近くをみえるようにする方法だったり、レーシックや眼内レンズで度数を左右かえて調整したりする方法があります。
 
Q:片方ずつ、って疲れそうですね~。両方とも遠近になる方法はないんですか?
A:両眼とも遠近両用の眼にするという手術で、現在いちばん実用的な方法は、マルチフォーカル眼内レンズ、マルチフォーカルっていうのは「多焦点」という意味なんですけど。
 
Q:眼内レンズというのは何ですか?
A:眼の中の水晶体が濁ってくる病気で、白内障というのがあるのは聞いたことがあると思うのですが。
Q:お年寄りの白内障ですよね。
A:白内障になると、視力が落ちて見えにくくなりますので、この白内障を取り除いて見えるようにしてあげる手術をしますが、この時に、水晶体を取り除いただけだと見えませんから、水晶体の代わりになるレンズを入れてあげないといけません。
 
Q:それが眼内レンズというものなんですね。
A:その白内障の手術の際に入れる眼内レンズというのは、本来は焦点が一箇所にしかあわない「単焦点レンズ」ですので、遠くにあわせてみえるように設定すれば、近くは老眼鏡がいりますし、近くが見えるように設定すると、こんどは遠くをみるためにメガネがいるようになります。
Q:遠くと近くに焦点のあうレンズが、多焦点眼内レンズというわけなんですね?
A:そうなんです。まあ実際には、多焦点といっても、遠くと近くの2つにしかあいませんから、2焦点なんですけどね。
 
 
Q:さてその多焦点眼内レンズなんですけど、老眼の治療のために眼の中のレンズを入れ替えるというのは、ちょっと勇気がいりますね。
A:そうですね。さすがに40代で老眼が始まったばかりでいきなりこの手術をされる方は少ないでしょうね。
ただ、非常に近視が強くてメガネの度数が強すぎて不便だとか、若い方でもアトピー性皮膚炎や糖尿病などの合併症として、白内障になっている方もいますし、そういう方には、単焦点レンズではやはり不便ですので、水晶体の手術を必要とされる方であれば、この多焦点眼内レンズをおすすめしています。
 
Q:何か、老眼にならずにすむようなトレーニングとか、老眼をやわらげるような方法ってないんですか?
A: 素直に受け入れるしかないと思います。もし悪あがきするのであれば、老眼は毛様体筋の老化が原因の一つと考えられるのですから、若いうちから遠くと近くを交互に見る訓練を毎日すれば効果があるかも知れません。血流を良くするように温めてあげるのも良いのかもしれません。
Q:温めるほうがいいんですね。
A:でも一番重要なのは老眼が進行する年齢になったと言うことを認識することかと思いますね。見づらいのを我慢して無理しても疲れるだけで、良いことはありません。
しかも無理して細かいものを見ているときの姿勢や顔つきは、それこそ老眼ッていう感じにみられますし、目の周りの筋肉から顔の筋肉までこってしまって、肩こりや頭痛にまで発展する場合もあります。
あきらめて老眼鏡を作るほうがいいです。
 
Q:ブルーベリーとかどうなんですか?
A:ブルーベリーが効くと考えている眼科医は基本的にいないと思います。
 

~後編~

 
Q:前回は老眼についてのお話でしたが、その中で、手術の話がでましたけども。眼の中に入れるレンズで、遠くと近くが見えるようにできるというレンズができたということでしたが。
白内障の治療のために手術をするついでに老眼も一緒になおしてしまおう、という感覚でいいんですかね?
A:そうですね。白内障のために視力が落ちている方で、手術が必要となった方ですと、一石二鳥というか、白内障がなくなっただけでもよく見えるようになるのに、近くまで裸眼で見えるようになるわけですから、非常に喜ばれることが多いと思います。
 
Q:白内障はだれでもなるものなんですか?
A:加齢とともに水晶体が濁ってくるのが白内障ですから、老眼と一緒で、だれでもがなります。70代の約半数、80代ではほぼ全員が臨床的に白内障になっているとも言われています。また、若い方で発症する人も増加しています。
 
Q:どんなふうになるのが白内障なんでしょうか。
A:水晶体の中身はたんぱく質と水分からなる透明な組織ですが、この透明なたんぱく質が変性し水晶体が濁ると、光がうまく通過できなくなりまして、光が乱反射し、その結果、網膜に鮮明な像が結べなくなって、視力が低下します。
 
Q:治療法はやはり手術になるんでしょうか。
A:日常生活に支障がない程度の白内障であれば、そのまま経過をみるのでかまいません。
残念ながら、点眼薬や内服薬は症状を改善したり、視力を回復させる効果はないと考えられています。そのため、白内障が進行して日常生活に不自由を感じるような場合には、手術が必要になります。
 
Q:白内障の手術は多くの方が受けられてますよね。
A:すべての方が白内障にはなりますから、どうしても白内障の手術は極めてポピュラーな治療となります。日本での実施は年間100万件ほど。 
 
Q:白内障の手術は、どんな方法でされるんでしょうか。
A:濁った水晶体を超音波で砕いて取り出します。そのあとで先ほど出ました、人工のレンズ(眼内レンズ)を入れるという方法がスタンダードになっています。手術時間も短くなっていて、平均して私のところでは10分くらいですかね。昔に比べると、ずいぶん安全で、翌日にはすぐに視力が回復していることが多いという、完成度の高い手術になってきています。
 
Q:老眼の多焦点眼内レンズをいれる場合は、手術の方法は変わってくるんですか?
A:方法は全く同じですね。ただ入れるレンズが違ってくるというだけで。
 
Q:手術に使う眼内レンズには普及している単焦点眼内レンズと、遠近両用の多焦点眼内レンズがあるということはわかりました。単焦点レンズは遠方か近方のどちらか1点にのみ焦点が合うというもの。遠くに焦点を合わせると、単焦点眼内レンズによる白内障手術を受けた後は、近方を見るために老眼鏡が必要となりますよ、ということでいいんですね。
だったら、みんな多焦点眼内レンズのほうがいいじゃないですか。
老眼鏡がいらなくなるんですよね?
 
A:ただ、いくつかの弱点というか、問題点もないわけではないんです。多焦点眼内レンズを挿入した場合、遠くも近くもよく見えるようになるんですが、単焦点に比べると少しコントラストがわるくて、中には、治療後に「ぼやける」「見えにくい」などと訴える患者もいるようです。
 
Q:なるほど。他に大きな問題とかないんですか?
A:そうですね、医学的には問題となるほどのものはないのですが、今のところ白内障の方が全員このレンズを選ぶわけではない一番の理由は、多焦点眼内レンズは保険適用となっていない、ということです。単焦点眼内レンズによる白内障治療は保険適用となっているため、治療費は3割負担で片眼約4万円程度なんですが。
健康保険が効かないため、治療費は検査から手術や薬代まで、全額が自己負担になります。
 
Q:なるほど、保険が効かないんですね。先生のところではおいくら位かかるんですか?
A:うちでは片眼30万円になります。
 
Q:自己負担だと高額になってしまいますね。何とかなりませんか。
A:どうしてもレンズ代が高額なためにしかたないんですよ。ただ、健康保険は効かないですが、ご自分で入られている生命保険や医療保険などから、一時給付金というのが出る場合がありますので、保険会社に確認しておく必要があります。
 
Q:この手術はどこでも受けられるんでしょうか?
A:当然ですが、まず白内障の手術のできる施設でないとうけられないですね。それと、大事なのは、白内障の手術とまったく方法はかわらないといいましたが、実はひとつ大きな違いがあって、多焦点眼内レンズの手術の場合は「メガネを使わないですむ」ということが前提で受けられていますので、術後の眼の度数というのがかなり精密に求められてきます。
 
Q:度数というのは?
A:近視や乱視が白内障の手術の後にはどうしても残るんですけど、これがあると当然ながら見え方に影響します。ふつうの白内障の手術のあとならメガネで対応していただくということになるんですけど、多焦点眼内レンズを希望された患者さんの場合には、メガネで、というわけにはいかないので、メガネ以外の方法で対応しないと納得してもらえないということがあります。
 
Q:具体的には?
A:レーシックといって、レーザーを使って角膜の度数を調整する方法が、近視や乱視の治療に使われているのですが、これをその術後の度数ズレの調整にも使います。
 
Q:レーシックがここで出てくるんですね。どうしても必要なことなのでしょうか?
A:すべての患者さんに必要というわけではありません。術後にズレが少ない方であれば、レーシックの必要はないですね。ただ、現在の白内障の手術の精度だと、どうしても近視や乱視が残ったり、ズレが出てしまうおそれが否定出来ないので、これが気になって、多焦点眼内レンズは導入しないよ、という先生も多くおられます。レーシックできない施設では、その後の対応ができませんので。
 
Q:なるほど。先生のところでこの多焦点レンズの手術を受けられた方は、みなさん満足されてますか?
A:今のところ、皆さん非常に喜ばれていますね。実際に視力を測っても、たしかに遠くも近くもしっかり視力が出ますし、生活でもほとんど老眼鏡を必要としなくなっているようです。私も将来白内障になったらは、多焦点レンズをいれてもらおうと思っています。
 


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